副業・兼業で個人事業主になったら作るべきクレジットカード|会社員との使い分けも解説
副業を始めたばかりのころ、「月に数万円稼いでるだけだし、個人事業主とかまだ関係ないかな」と思っていませんか?
実はそれ、もったいないです。副業収入が少ない段階でも、正しく整備しておくと税金・お金まわりがグッとラクになります。その整備の中心にあるのが、開業届とクレジットカードの2つ。
この記事では、副業で個人事業主になるメリットから、今すぐ動ける「カードの作り方・使い分け」まで一気に解説します。
まず知っておきたい:副業でも開業届を出す3つのメリット
「会社員で副業してるだけなのに、開業届が必要なの?」という疑問を持つ方は多いです。義務ではないケースもありますが、出すと得することだらけなのでほぼ全員に出すことをおすすめしています。
メリット1:青色申告で最大65万円の特別控除
個人事業主として青色申告をすると、最大65万円を所得から差し引けます。これは節税効果がとにかく大きい。
仮に副業の年収が100万円だったとして、65万円の特別控除が使えると、課税される所得は35万円になります。会社員の給与との合算で計算されるので、副業所得が多くなるほどこの差はどんどん開いていきます。
青色申告を使うには確定申告の2か月前(通常2月中)までに「青色申告承認申請書」の提出が必要ですが、これも開業届と同時に出せるので難しくありません。
メリット2:副業の出費を「経費」として計上できる
副業に関係する支出を経費にできるのも、個人事業主として申告する大きなメリットです。
たとえばこんなものが経費になりえます。
- 副業に使うPCやソフトウェアの費用
- 仕事関連の書籍・セミナー代
- クライアントとの打ち合わせ時の飲食費
- 副業専用の通信費や交通費
- 作業スペースの家賃(自宅の場合は按分)
これらを経費として差し引いた「所得」に税金がかかるので、税負担が実質かなり下がります。
メリット3:クレジットカードの審査で「個人事業主」として申告できる
カード申込書の職業欄に「個人事業主」と書けるのも意外と重要です。開業届なしで副業だけしている場合、職業欄は「会社員」になりますが、事業用カードを申し込むときに個人事業主の肩書きがあると、事業用途として審査してもらいやすくなります。
「会社員のうちにカードを作る」のが圧倒的に有利な理由
ここが本記事で一番伝えたいポイントです。副業をしている今のうちにクレジットカードを作っておくことを強く勧めます。
理由はシンプルで、審査の仕組みにあります。
会社員の信用力は今この瞬間が一番高い
クレジットカードの審査で評価されるのは、主に3つの情報です。
- 信用情報:過去の返済履歴
- 属性情報:職業・年収・勤続年数など
- 申込情報:最近の申込状況
この中の「属性情報」で、会社員は圧倒的に有利です。毎月安定した給与が保証されていて、勤務先の信用力まで使えます。フリーランスに完全転向したあとは、同じ年収でもこの「安定性の証明」ができなくなります。
つまり、副業で収入が増えていて、かつまだ会社員という今が審査の最高潮期です。
会社員のうちに作ったカードは独立後もそのまま使える
退職後にカードを更新しても、支払い遅延がなければ多くの場合そのまま継続できます。在職中に1枚でも多く作っておくことが、独立後の選択肢を広げることに直結します。
詳しいタイミングの考え方はクレジットカードを作るベストタイミングでも解説しているので参考にしてください。
副業収入が少ない段階でも持てる年会費無料カード
「副業の月収はまだ5〜10万円程度...」という方でも作れる、年会費無料のカードを中心に紹介します。
副業用の事業経費カードとしておすすめ
楽天カード(年会費永年無料)
副業収入が少ない段階でも審査が通りやすいと評判のカードです。ポイント還元率1.0%と高く、楽天市場でのビジネス用品購入はさらにお得になります。副業の経費支払いをここに集約するだけで、ポイントがじわじわ貯まります。
- 年会費:永年無料
- 還元率:1.0%(楽天市場は最大3%〜)
- 副業収入が少ない時期でも審査実績多数
ライフカード(年会費永年無料)
審査基準がゆるやかで、初めてクレジットカードを作る方や、副業を始めたばかりの方に向いています。誕生月はポイントが3倍になる特典もあります。
- 年会費:永年無料
- 還元率:0.5%〜(誕生月は3倍)
- クレヒスがない・薄い方でも審査実績あり
三井住友カード(NL・年会費永年無料)
ナンバーレスでセキュリティ面でも安心。コンビニ・マクドナルドでのポイント還元率が最大7%と高く、日常の副業関連の支出(カフェでの作業代など)にも使いやすいです。
- 年会費:永年無料
- 還元率:0.5%(対象店で最大7%)
これらのカードはいずれも年会費がかからないので、副業収入が少ない時期でも「維持費がかかる」という心配なく持てます。カードの記事はクレジットカードの記事一覧も参考にしてください。
確定申告の「20万円ルール」は知っておくべき
副業を始めたら、確定申告との関係も整理しておきましょう。
会社員で給与以外の所得(副業収入)が年間20万円以下の場合、所得税の確定申告は不要です。これが「20万円ルール」と呼ばれるものです。
ただし、注意点が2つあります。
注意1:住民税の申告は必要
所得税の確定申告が不要でも、住民税の申告(各市区町村への申告)は必要なケースがあります。副業収入がゼロでなければ、確認しておくのが無難です。
注意2:20万円を超えたら必ず確定申告
副業の所得が年間20万円を超えた年から、確定申告が必須になります。そのタイミングで「経費の記録をつけていなかった」「カードの明細が個人用と混在している」という状態だと、申告作業が一気に大変になります。
だからこそ、副業収入が少ないうちから経費管理の仕組みを整えておくことが重要です。事業用のカードを1枚用意しておくだけで、経費の記録は劇的にラクになります。
個人用・副業用カードの使い分けルールを決めよう
副業用にカードを1枚作ったら、次は「どちらのカードで払うか」のルールを決めましょう。ルールが曖昧だと、確定申告のときに「これ何のために払ったっけ?」という作業が大量発生します。
使い分けの基本ルール
| 支出の種類 | 使うカード | |---|---| | 副業の交通費・移動費 | 副業用カード | | 副業クライアントとの打ち合わせ飲食費 | 副業用カード | | 副業に使うソフト・ツール・サブスク | 副業用カード | | 副業用の書籍・セミナー費 | 副業用カード | | 副業で使うPC・周辺機器 | 副業用カード | | 日常の食費・娯楽・旅行 | 個人用カード | | 会社の仕事に関係する支出 | 個人用カード(または会社精算) |
ルールはシンプルなほど続きます。「副業のための支出かどうか」で判断するだけでOKです。迷ったら副業用カードで払い、確定申告時に「経費かどうか」を最終判断する方法でも問題ありません。
なぜ分けると得なのか
- 副業用カードの明細=そのまま経費の記録になる
- freeeやマネーフォワードと連携すれば自動仕訳できる
- 確定申告の作業時間が大幅に短縮される
カードの使い分けと仕訳の詳細は個人用と事業用カードの使い分けガイドでさらに詳しく解説しているので、合わせて参考にしてください。
副業カードを作るときの注意点
副業での個人事業主がカードを申し込むとき、特に気をつけてほしいポイントが3つあります。
注意1:会社員の今のうちに申し込む
審査が通りやすい状態を活かすために、在職中に申し込みを完了させましょう。独立を考えている方は退職の1〜2か月前を目安に動くのがおすすめです。
注意2:キャッシング枠は0円に設定する
副業収入が少ない段階では特に重要です。キャッシング枠を希望すると審査のハードルが上がります。ショッピング枠だけで申し込むのが基本です。
注意3:複数枚を同時申し込みしない
「副業用と個人用を同時に作ろう」と2〜3枚まとめて申し込むのはNGです。短期間に複数のカードへ申し込むと「多重申込」として信用情報に記録されます。1枚ずつ、最低でも1か月間隔を空けて申し込みましょう。
審査対策の詳細はフリーランスのクレジットカード審査完全ガイドに細かくまとめています。
まとめ
副業で個人事業主になったら、クレジットカードの整備は早い段階で動くほど有利です。
- 開業届を出す:青色申告・経費計上・審査上の肩書きの3つのメリットがある
- 会社員のうちに申し込む:在職中の審査有利な時期を最大限に活かす
- 副業収入が少くても年会費無料カードなら持てる:楽天カード・ライフカードあたりから始めよう
- 20万円ルールを把握する:副業所得が年20万円を超えたら確定申告が必要
- カードの使い分けルールを最初に決める:副業用と個人用で明確に分けると確定申告がラクになる
今の会社員という立場は、カード審査においては大きな武器です。副業が軌道に乗る前に、今のうちに1枚でも事業用のカードを作っておきましょう。
どのカードを選べばいいか迷ったら、クレジットカードの記事一覧も参考にしてください。